原価管理ソフト(システム)をおすすめ比較ランキングでご紹介!【建設業や製造業者・工事管理に評判!】

賢く比較!お試し版を使用時のチェックポイントとは?

公開日:2019/10/15  

原価管理ソフトは、いきなり稼働させる前にお試し版が利用できるケースも少なくありません。この場合、なんとなく使っていても有用性はなかなか判断がつかないでしょう。それでは具体的にどのような点に注意して使ってみると良いのでしょうか。

ここではお試し版のチェックポイントについてまとめます。

既存の仕組みと連携できるかチェックしよう

お試しでまずチェックしたいのが、既存のソフトやシステムと連携できるかどうかです。一般的に原価管理ソフトはそれ単体で使うことはありません。企業規模にも業種にもよりますが、ERPや基幹業務システムと連携させて活用することも多く、場合によっては販売管理システムや購買管理システムなどとの連携も期待されます。

目的は企業利益を上げることですが、業務効率を上げることも企業利益の向上につながります。ほかのシステムと連携ができなければ、結局担当者が都度原価計算に必要なデータをどこかからか持って来て入力しなければなりませんし、結果をほかの部署と共有するのに手間がかかってしまいます。

導入時にメーカーに質問すると、おそらくほとんどの場合「連携は可能」という返答が返って来ます。ただし、実際に使える形にするためにはカスタマイズやアドオン機能が必要となるケースもあるため、実際に動かしてみるしかありません。

原価計算は企業ごとに計算方法が大きく異なるのが一般的です。どうしても製品のカスタマイズ性は重要となりますので、どれくらい自由度があるかを確認するにも良い機会です。

また、最初に製品を選定するときに必要と予想される機能をピックアップしますが、実際に使ってみると不必要なものがあったり、足りない機能があったりするのが一般的です。最初から理想の形に出来上がっているものはほぼないと考えて、少なからず手を入れる余地を頭に入れておくと良いでしょう。

データの一元管理は必須とも言えます。原価計算でデータの正確性を欠くようなことはあってはなりませんが、何度も人の手を介して数値がいじられるとヒューマンエラーが起こります。全社全部署でデータの一元管理ができれば間違いが少なくなりますし、クラウド型にすれば各地に散らばった拠点でも管理は本部一括にすることができます。

あらゆる場所のあらゆる部門のデータをひとつにできる、統合する手間がかからないのが理想形ですので、そのへんの使い勝手もチェックポイントとなります。

同時に、いままでデータ集計にかかっていた期間がどれほどあったかも試算してみると良いでしょう。多くの企業で、データ集積だけに今まで1ヶ月以上かかっていたところが、ほぼゼロに近い状態にまで持って行くことができます。それだけで費用対効果は絶大ですし、導入するコストと照らし合わせて意義があるかどうかも判断がつくでしょう。

自社の業種に合っているかどうかチェックしよう

原価管理ソフトを選ぶときに、インターネットなどでランキングなどを参考にする人は多いはずです。不特定多数の人が評価することには、確かに公平性があるでしょう。ただ汎用性が高くなることは、専門性が低くなることにもつながるケースが多々あります。

場合によっては大勢の人たちが及第点を認めるソフトよりも、かなり限られた業界業種の人たちが、例え少数でも絶賛する度合いが高いソフトのほうが良い場合もあります。そうしたことから、大切なのは自社の業界業種に適した原価管理ソフトを選ぶことになります。もちろんこれは最初に選ぶ段階で絞り込んでいるでしょうが、実際に現場で使ってみて、自社の業種に合うかどうか確かめないとなかなか本質はわかりません。

原価管理と一言で言っても、内容は業界や業種によって特徴が異なります。ソフトによって得意とする分野が分かれる場合もありますし、たまたま自社の仕組みには合わないケースもあるでしょう。もちろんすべて自社の現場にマッチするものが最初からあるわけではありません。

なんらかのカスタマイズをすることで劇的に理想に近づく場合もありますので、どこがどう合わないのか、細かい点もチェックすることが大切です。そのためにはただ漫然と「使用」するのではなく、意識を持って「試用」する必要があります。

ここで難しいのが、実際に現場を回している担当者が詳しくチェックをしなければ意味がないという点です。そうは言っても事業を稼働している当の現場ですから、担当者の本音としてはそんな余裕はない、というものでしょう。

従来のやり方のほうが慣れている分やりやすいですし、結果的には業務効率が上がるとしても、取り掛かりは否定的な見解を持ってしまう場合もあります。これも無理からぬ部分はありますので、試用はできるだけ多くの人が使ってみる必要があります。

協力する現場担当者には、しっかり事業方針を説明し、どこを目指してどんな成果を出そうとしているのか、会社がどのように考えているのか、きちんと説明して理解を求める姿勢も大切です。同時に、現場から出て来た意見は細かいものでもきちんと拾う体制を整えて、できる限り反映させる努力も必要です。意見しても聞く耳を持ってもらえない環境では、何のテストなのかもわからなくなります。

最終的には経営的なチェックと判断が必要

製品版のお試しを始めるということは、原価管理プロジェクトがかなり具体的に進んでいる状況と言えるでしょう。そこに至るまでにきちんと自社の課題が洗い出せていれば、とても有意義なチェックができるはずです。原価管理に関する課題は各社とも千差万別ですが、多くの企業が抱える共通項目があります。

まず、原価計算業務の担当者負担が大きいということ、そしてコスト削減のための原価差異分析ができていない、もしくはスピードが遅すぎるという課題があります。ほかにもシステム連動やシミュレーションの有無など細かな課題はありますが、大きくは最初に挙げた2点でしょう。

原価算出に必要なのは最新データですが、これは常に変動するため継続して収集を続けなければなりません。もちろんこれができないと標準原価計算も実際原価計算もできませんのでやるしかないのですが、工程別・部門別にとなると作業負担は多大です。

もちろん目的は製造原価の削減ですから原価差異分析までつなげる必要がありますが、それ以前のデータ収集と分析に手間を取られ、スピーディーな対応が実施できていない企業が大半でしょう。

これは経営判断の遅れを呼び、場合によっては大きな損失につながります。たかが原価計算業務と考える経営者はもちろんいないでしょうが、原価管理の手段にソフトやシステムを導入することは、単に目先の作業負担を減らす行為ではなく、経営基盤に関わることです。

テスト導入においてチェックすべきは、もちろんソフトの使い勝手やシステム連携など具体的な部分もそうですが、それはあくまでも末端のことです。本当に判断すべきは、結果的にどれほどの作業コストが軽減できて、どれほど経営にプラスの成果をもたらす期待があるか、そこに尽きます。

それを踏まえたうえで費用対効果を計算し、導入すべきかどうか判断するのが本来のテストの目的です。そうした意味では、実際に使う現場のチェックポイントと、経営陣がすべきチェックポイントは最初から別だという意識が必要でしょう。

 

原価管理ソフトの導入においてお試し版をテスト導入する場合、細かいチェックポイントはたくさんあります。

自社の業界業種、システムに合致するか、使い勝手はどうか、現場担当者ができるだけ実稼働に近い環境で使って判断することが大切です。場合によってはカスタマイズが必要なケースもありますし、導入を再検討するケースもあるでしょう。

ただ最終的に重要なのは、そのソフト導入が経営的目線で見たときにプラスの成果をもたらす期待があるかどうか、経営陣が正しく費用対効果を判断することです。

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